2010年>>
問題28 不動産の価格の特徴
借地権又は借地権付建物の鑑定評価に関する次のイからニまでの記述のうち、正しいものはいくつあるか。なお、本問において「旧法借地権」とは、廃止前の借地法に基づく借地権をいう。
イ | 借地権に価格の生ずる原因として、賃料差額とその持続期間を基礎として成り立つ経済的利益の現在価値の存在が挙げられる。したがって、近い将来における現行地代の値上げ改定の実現性が高いことは、借地権の価格を引き上げる要因となる。 |
ロ | 借地権の鑑定評価手法の1つに、借地権取引が慣行として成熟している場合における当該地域の借地権割合により試算価格を求める手法がある。同一の近隣地域に存する複数の旧法借地権に対しこの鑑定評価手法を適用するときは、それぞれの土地の更地としての価格に、当該地域の取引慣行に基づく同一の借地権割合を乗じて試算価格を求めるべきである。 |
ハ | 借地権の鑑定評価手法の1つに、借地権の設定契約に基づく賃料差額を還元して試算価格を求める手法がある。借地契約に係る実際支払賃料が正常実質賃料と等しい場合、この手法を適用して求めた試算価格は、契約内容の如何にかかわらず必ず0となる。 |
ニ | ある旧法借地権付建物について調べたところ、更地としての最有効使用は堅固な低層マンションであるにもかかわらず、借地契約により非堅固な自己居住用の建物しか建てられず、現存建物も当該制約に適したものであることが判明した。この場合の原価法の適用に当たっては、借地権の価格に建物の再調達原価を加算して土地及び建物の再調達原価を求めた上、借地契約による使用方法の制約を減価修正において考慮すべきである。 |
<選択肢>
(1) | 1つ |
(2) | 2つ |
(3) | 3つ |
(4) | すべて正しい |
(5) | 正しいものはない |