2009年>>
問題20 不動産の価格の特徴
対象不動産は貸家及びその敷地(中層の共同住宅)であり、賃貸物件として良好な管理の下に稼動し、築後2年を経過しているが、現在周辺の同種の共同住宅の賃料水準より高い水準で、賃貸されている。
不動産鑑定士Aが鑑定評価手法を適用したところ、積算価格と比準価格は収益価格と比較して約20%低く試算された。そのため、各手法に共通する価格形成要因に係る判断の整合性に関して試算価格を再吟味することとしたが、その場合の検討内容として次のイからホまでの記述のうち、誤っているものはいくつあるか。
イ | 対象不動産が周辺の同種の共同住宅と比較して高い水準で、賃貸されていることについての分析が不十分であり、そのため十分に積算価格に反映されていないものがあるのではないか。 |
ロ | 積算価格には、既に対象不動産が賃貸物件として良好な管理の下に稼働していることによる市場における優位性が十分反映されていなかったのではないか。 |
ハ | 比準価格には、対象不動産が周辺の同種の共同住宅と比較して高い水準で、賃貸されていることが十分反映されていなかったのではないか。 |
ニ | 収益価格を求める際に、現在入居している賃借人は新築当時に入居したものであり、今後の賃料改定や賃借人の入替えにより実際支払賃料が値下がりしていくリスクを十分反映していなかったのではないか。 |
ホ | 収益価格を求める際の総費用に係る諸経費等として、減価償却費、維持管理費等とともに対象不動産において将来必要となる大規模修繕費等を毎期計上していたが、計上額が少なすぎたのではないか。 |
<選択肢>
(1) | 1つ |
(2) | 2つ |
(3) | 3つ |
(4) | 4つ |
(5) | 不適切なものはない |