問題16(解説) 不動産の価格の特徴

2009年>>

問題16(解説) 不動産の価格の特徴

正解:1

イ:誤り賃料の鑑定評価は、対象不動産について、賃料の算定の期間に対応して、実質賃料を求めることを原則とする(総論7章)が、試算賃料の段階においては、継続賃料の差額配分法、スライド法のように支払賃料として試算賃料を求める場合もある。
差額配分法は、対象不動産の経済価値に即応した適正な実質賃料又は支払賃料と実際実質賃料又は実際支払賃料との間に発生している差額について、契約の内容、契約締結の経緯等を総合的に勘案して、当該差額のうち貸主に帰属する部分を適切に判定して得た額を実際実質賃料又は実際支払賃料に加減して試算賃料を求める手法である(総論7章)。
スライド法は、現行賃料を定めた時点における純賃料に変動率を乗じて得た額に価格時点における必要諸経費等を加算して試算賃料を求める手法である。なお、現行賃料を定めた時点における実際実質賃料又は実際支払賃料に即応する適切な変動率が求められる場合には、当該変動率を乗じて得た額を試算賃料として直接求めることができるものとする(総論7章)。
ロ:正しい本肢の通りハ:誤り積算法は、対象不動産について、価格時点における基礎価格を求め、これに期待利回りを乗じて得た額に必要諸経費等を加算して対象不動産の試算賃料を求める手法である(総論7章)。ここで求める試算賃料は実質賃料であり、実質賃料は支払賃料と、権利金、敷金、保証金等の一時金の運用益及び償却額から構成されるため、基礎価格に期待利回りを乗じて得た額には一時金の運用益に相応する経済価値は含まれている。
ニ:誤り建物及びその敷地の正常賃料の鑑定評価額は、積算賃料及び比準賃料を関連づけて決定するものとする。この場合において、純収益を適切に求めることができるときは収益賃料を比較考量して決定するものとする(各論2章)。なお、基礎価格を求める際は、原価法及び取引事例比較法により求めるもの(総論7章)であり、賃料を求めるにあたって、賃料を前提とした収益還元法を用いることは循環論法となるので適用を避けるべきである。
ホ:誤り賃貸事例比較法は、近隣地域又は同一需給圏内の類似地域等において対象不動産と類似の不動産の賃貸借等が行われている場合又は同一需給圏内の代替競争不動産の賃貸借等が行われている場合に有効(総論7章)であり、賃貸借の市場性に着目した手法であるため、代替的な賃貸借を想定して適用すべきではない。
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